SESはブラック?

IT関連

こんにちは。システム業界といえば、SESの理解を避けては通れません。検索すると「SES ブラック」「SES やめたい」といったネガティブワードがサジェストで出てきます。私自身、ディレクターですがSESとして出向している経験から、どんなところがブラックなのか、うまくやれば成長できる環境もあったりするので、具体的に紹介していきます。

SESとは


SESは「システムエンジニアリングサービス」の略で人手の足りていない案件に時間単位で派遣として入る業態です。案件によってはフリーランスの人がいたり、派遣先の企業に毎日出社したり、関わってる人数にかなりのばらつきがあったりと案件によってかなり違いがあります。そんなSESをもう少し分解してみます。

ブラックと言われる所以


私の実感としては3つ理由があります。一つ目は自分で行き先を選べない、二つ目は孤独になりがち、三つ目は単純作業が多くなりがち、です。
一つ目の自分で行き先を選べないというのは、例えば転職先の会社を選ぶときは最寄駅からどれくらいか、とか乗り換えが何回あるか、とか調べてから応募を進めると思います。SESでは基本的に営業がそのプログラマの入れそうな案件を探してくるため、そういった配慮があまりされません。特に経験が浅い人は入れる案件が少ない傾向があり、選択肢が少なくなりがちです。
二つ目の孤独になりがちというのは、自分がどこの企業に所属しているのかがわからなくなることがある、というものです。結局、派遣先では派遣先の人として扱われるため、人間関係を構築しづらく孤独を感じやすいです。
三つ目の単純作業が多くなりがちというのは、設計などの上流工程ではなくプログラミングなどの手を動かす業務がメインとなるからです。経験がそれなりにあれば難しくてやりがいのある業務は発生しますが、特に未経験だと単純な文言変更やテーブルの編集など割と単純な作業になりがちで成長を感じづらいことがあります。
これらが私の実感としてSESがブラックだなと思う3つのポイントでした。

どんなSESなら成長できるか


ではSESはどれもブラックか?といえばそうではありません。きちんと戦略さえあればしっかりと成長できる機会ももちろんあります。それは、社内で同じ派遣先に同じプロジェクトに複数人入ることができるかどうか、だと思います。先輩社員がそのプロジェクトに入っていれば教えてもらえるし、同じ案件をこなす仲間として孤独を感じづらいです。さらには社内のリーダー的な人がしっかりしていればスキルに合わせた作業を振ってもらえることもあるので成長もできます。

未経験はたいていSESから始まる


未経験からIT・システム業界に転職をすると、たいていの人はSESから始まります。転職の成功率としてはSES>受託開発>自社開発の順番になります。もちろん、自社開発をしていますと言っていてもいざ入社したらSESの部隊に配属される可能性もあります(ぶっちゃけSES事業は低リスクである程度の利益率が見込めるのでたいていのシステム会社がやっています)。
つまり、最初から自社開発をやりたいから自社開発を謳う会社に入るよりも、SESでしっかり実力をつけて転職する方が確実だったりします。もちろん社内で異動もあるかもしれませんが、案件が一区切りついてから、とか空きが出てから、とか自分のタイミングに合わせることはちょっと難しいと思います。転職ならSESで案件に入っていたとしても自分のタイミングで行うことができます。

まとめ


以上のように、未経験の場合はSESを使い倒すつもりで業界に飛び込むことが一番成長につながるのではないかと思っています。もちろん仕事なので辛いことや苦しいことがあるかもしれませんが、きちんとサポート体制のあるチームでのSESは非常にいい選択肢でしょう。また、特に業界未経験だと最初から成果を求められがちな受託開発や自社開発に入ると、潰れてしまうこともあります。準備運動をするように、業界に徐々に慣れていって自分の勝ち筋を見つけていきましょう。

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